てつこはじと目でなにを見る?

おかしな家で育ったおかしな娘が書く読み物

夢で逢えたら。

また最近、てつこは悪夢を見て明け方目が覚めてしまうようになってきた。

落ち着いていたはずの統合失調症のせいなのか、そのための薬の副作用なのかはわからない。

ただ頻度は増えてきて、嫌な感じ。

 

統合失調症の症状がひどいときは毎晩中途覚醒しまくっていた。

幸いにも、水を飲んだりトイレに行ってみたりして

少し経てばまた眠りにつけていたので症状としては軽かったかもしれない。

しかしながら、寝汗まみれでがばっと飛び起きるのは良い気持ちではない。

 

内容はいつも一緒。てつ家の日常のこと。

てつ母の怒号や暴力、てつ父のかわいそうな姿、

てつばあの困った顔、てつじいの死に際の苦しそうな息遣い、そんなんばっかり。

時にはあり得ないストーリーもミックスされておどろおどろしい展開が広がる。

不思議なことに、悪い夢は鮮明に覚えいているもので

起きてからも午前中はぐるぐると頭の中を回るのがやっかいだ。

 

夢は日中の記憶を整理している大切な脳の作業、と聞いたことがある。

こんなにもてつこの脳みそには「悲しい」記憶しか残っていないのか。

それとも良かったことが同じくらいあるのに隠れてしまっただけなのか。

 

家族でも仕事でも恋人でも友人でもお酒でも食べ物でも動物でも、何でもいい。

一週間くらいぶっ続けで心が和む夢を見たい。