つらい気持ちが涙で出ていってくれたなら。
今年夏ごろ異動していった先輩と久しぶりに会った。
場所は上司の送別会。
小さい子供のいる先輩はなかなか飲み会に参加できない。
そんな彼女が珍しく送別会に参加すると聞き、
みんなでわくわくしながら待っていた。
少し遅れて来た先輩。
笑顔で「久しぶりー!」とあいさつを交わす。
その内先輩は元上司と話を始めた。
みるみる内に目の周りが赤くなり、みんな「あれ?」と思った。
そして泣き始めてしまった。
何十人もいる飲み会なので、周りは大騒ぎして声があまり聞こえない。
それでも耳をそばだてていると、
どうやら今の職場で上司と上手くコミュニケーションが取れず、
また慣れない業務にも苦戦し、辛い思いをしているらしい。
それを元上司に愚痴っているうちに泣いてしまったようだ。
ガヤガヤしている雰囲気に紛れ、彼女は一旦会場を出ていった。
先輩は気丈な人だった。
わからない業務があれば勉強して理解しようとし、
会議では論理的に話を進め、
旦那さんが単身赴任だから子どもの送り迎えとか全部やって、
それでもいつも明るくて弱音を吐かない人だった。
そんな彼女があんなに泣くなんて。。。
てつこは驚いた。
真面目だと損をするのかなぁ。
帰りの電車でぼんやりと考える。
そんなに辛いなら少し休めばいいよ、そう言ってあげたい反面、
部下も子どももいる立場で休む心の余裕なんてないこともわかる。
真面目だから全部やろうとしてしまうのかもしれない。
だから適度に手を抜けばいいのかもしれない。
でも。
でも、頭が「わーっ!!!」となっているときに
「無理しないで(^^)」
と言われても、「無理しないと回らないんだよ(怒)」と
逆切れしてしまう気がする。自分がそうだったから、そう思う。
余裕がないんだろうなぁ。
でも、そういう人、意外といるんじゃないかな。
改めて、仕事と家庭、心と身体、そういったバランスの取り方って
難しいなぁと思う。思うようにはいかない。
そうわかっていても、思うようにいかないのはストレスだ。
そんな中で上手い具合に生きていかないといけない。
人生難儀やで。
詳しく話を聞いたわけではないけども、
彼女の辛さがわかるようで胸が苦しくなる。
勝手に自分の辛さを重ねてしまう。
あの泣き顔が印象的で今でも忘れられない。
今日少しでも吐き出して、軽くなってくれたならいいけれど。
どうか、よいクリスマス&お年を。先輩。
遠くから祈念しております。