てつこはじと目でなにを見る?

おかしな家で育ったおかしな娘が書く読み物

働くことが辞められない。それは、仕事が好きなのではなく…

仕事の休憩時間、ネットでストレスチェックみたいな診断モノをやってみた。

ほとんどの項目は「普通」。

一つだけ「注意」が出た。

それは「ストレスによる心身症状」の項目。

身体と心にちょっと異変が起きているかもよ、とのことだった。

 

関係ありそうな項目が「普通」なのに

なんでいきなり心身症状がやばいんだろう?と思ったが、

確かに身体の疲れや感情の浮き沈みの激しさを感じていたので素直に考え直してみる。

 

これがもっとひどくなったら、

「注意」だけではすまなくなったら、

また仕事を休まざるを得なくなるんだろう。

だったらこの結果を受け止めて、気分転換くらいはしたほうがいいだろう。

 

世間的には、朝起きてちょっとだるいなと思ったら会社を休むのが理想なんだろう。

もっと言えば、海外標準とかで言えば、

自分に合ってない仕事だと感じるならば距離を置いたり転職を考えたりして

無理にその仕事を続けない、ってのもあるんだろう。

『心の健康』『過労死』『ブラック企業』『社畜』・・・

ここ数年は程度の差はあれ「無理に仕事をしない」が一般的に言われるようになった気がする。

 

同じ職場に身体の弱い女性がいる。

非難されると過呼吸になったり天気が悪い日は気分も悪くなったりと、

どちらかというと精神的に強くない女性だ。

それでも働いている。何年も。結婚していても。

でも以前からちょくちょく休む人らしい。

 

もしかしたら、彼女もてつこも、似たような感覚なのかなと思った。

働くことが辞められない。

それは、真面目で今持っている仕事に責任があるから体調を崩しても辞められない。

それは、経済的にとにかくお金を得ないと生きていけない環境だから辞められない。

どれも理由の一つだし、他にもあるだろう。

なんとなく思い浮かんだのは、

「働かないのは自分の嫌いな人生で尚且つ自分がそうなりたくないから辞められない」

という理由。

 

てつ父は無断欠勤はするわ昇進に興味はないわ上司部下とコミュニケーション取れないわで、まぁ会社とか仕事というシステムには合わない人だった。

てつ母はパートしても人間関係でもめてすぐ辞めるし、体が弱いことを言い訳に外にすら出ない人だった。

 

てつこ自身はどうか。

体調を崩しても無理やり出社してしまったり一人で残業をしたりする。

「仕事好きなの?www」と冗談交じりで同僚に聞かれたりする。

そんなことないっすよと笑って返すが、もしかしたら好きなのかなと思ったりもした。

そして今回のストレス診断。

なんなんだろう自分、ともっともっと考えを深く掘っていった時、

 

てつ父とてつ母の姿が思い浮かんだのだ。

 

仕事が嫌いで仕事が上手くいかなくて遂に仕事を辞めてお金が無いと文句をたらす二人。

 

てつこの中で、働かない人=みっともない人=てつ家の二人

と繋がってしまっている。

だからもしここで仕事を辞めたら「あの二人」みたいになってしまう…

という恐怖心みたいなものがある。

もはや働かない人がどうのこうのではない。

働かないことでてつこの嫌いな「あの二人」と同じになってしまう、という恐怖。

 

 

同僚の女性にも責任感や経済的理由だけでは収まらない何かがあるのかもしれない。

てつこの「何か」は結局てつ家で培われたものだった。

親のせいなんて言いたくないけれど、イメージが繋がってしまっているのは仕方ない。

悲しいけれど、おかげで働く意義はあり続けるので

時々ガス抜きしながら好きでも嫌いでもない仕事を続けるんだろう。この先も。