てつこはじと目でなにを見る?

おかしな家で育ったおかしな娘が書く読み物

男ものの服を着て、己の女性性を隠そうとした若かりし日々のこと。

てつこは『げんしけん』という漫画を読んだことがある。

漫画やアニメのオタクたちが集まる大学サークルのお話。

その中に『荻上さん』という女の子が出てくるのだが、てつこはこの荻上さんに激しく惹かれ、関心をもった。

彼女は男もののトレーナーやシャツで常にだぼっとした服装をしている。

勿論かわいくない(あ、服装がね)。

性格もひねくれている(あ、最初は服装以外もかわいくなかった)。

 

何に惹かれたのかというと、男ものの服を着ている点とひねくれている点(ジト目である点も)。

てつこも大学時代は荻上さんとまるきり同じことをしていた。

黒歴史といえば、黒歴史

 

男性的な服装が好きとか男装したいとかではなく、

『身体の線が見えるのが嫌』という気持ちが強かった。

スカートや当時の'ちびT'やミュールなんてもってのほか。毛嫌いしていた。

女性らしい恰好をしたときの胸のふくらみやお尻の肉付きといった、

女の子っぽい!というのを自分に感じてしまうと、

大げさでなく「吐き気」がしてしまった。ひどい頃は自傷癖によって傷付ける程だった。

 

どうやら、アダルトチルドレンとされる人たちにはこういった傾向があるらしい。

ネットや本で読んだ知識ではあるが。

様々な理由があるようだが、てつこの場合は何だっただろう。

 

てつ母はヒラヒラふりふりのお人形さんのような服が好きだった。

jitomenotetsuko.hatenablog.com

・・・もしかしたら。

「かわいい」「女の子らしい」という印象や感情が、てつ母とリンクしていたからかもしれない。

ちょうど大学の頃はてつ母への憎しみや嫌悪感がピークであった。

顔も思い出したくもない。声も聞きたくない。気持ち悪い。怖い。そんな気持ちだった。

そこに自分はブスで何を着ても似合わないという自己否定感が上乗せされ、

女の子らしい洋服自体に拒否反応が出てしまったのではないか。

てつ母の女性らしさ、そこにてつこは過剰反応して何もかも否定してしまったのではないか。

 

 

 

・・・でもそんなこと今更考えても大学時代は戻ってこないんだよなぁ

 

あの時てつこもきちんと身なりを整えていれば、リア充てつこになっていただろうか。

インスタとか始めていただろうか。

ジト目がぱっちり目になっただろうか。

 

それは無理か。