てつこはじと目でなにを見る?

おかしな家で育ったおかしな娘が書く読み物

あなたがわたしにくれたモノ。

最近ずーっとてつこの頭の中を巡り巡っているフレーズがある。

『あなたがわたしにくれたもの』

というフレーズ。

そんな歌があったなぁ。JITTERIN'JINNのプレゼントという曲。

あのメロディにのせて、このフレーズがずーっと頭を回っている。。。

 

何故突然頭を回りだしたのかがわからない。きっかけも無い。

それなのに、考えてしまう。

『あなたがわたしにくれたモノ』

はて?そんな物あったかなぁ・・・

 

てつこに対する「あなた」とは誰になるだろう。

てつこに「何か」を「くれた」んだから良い人なんだろう。

いや、悪い「何か」を「くれた」奴もあり得る。

(実際この歌は二股かけられた女の歌だしな…)

 

 

てつばあ は美味しい焼きおにぎりをいつも作ってくれた

てつじい は死ぬ間際の握手で強く握り返してくれた

友達のはなちゃんはひねくれ者のてつこにいつも優しくしてくれた

友達のひろちゃんはてつこの誕生日に欠かさずプレゼントをくれた

昔の恋人は一人で生きていくことの難しさや大切さを教えてくれた

大学のゼミの先生はてつこが真面目過ぎることを優しく忠告してくれた

会社のとある女上司からは新人時代に培う基礎知識の大切さを叩きこんでくれた

・・・

 

あれ?

てつ父とてつ母が思い浮かばない

彼と彼女はてつこに何をくれたんだろう。

 

何にも出てこない。

 

ひねくれているつもりはない、

意地悪を書こうとしているのではない、

ただただ、何か温かい記憶を思い出したいだけなのに、何も出てこない。

 

てつこから彼と彼女にあげた「物」はたくさんある、つもりだ。

てつ父には布団を差し出して寝床を作ってあげた。

てつ父が悲しそうなときには喋りかけて楽しい気持ちにしてあげた。

てつ母の誕生日には貯めたおこづかいでお花のネックレスを買ってあげた。

てつ母の言う通りにもしたし、良き話し相手にもなってあげた。

 

てつこは二人の面倒をてつこなりに見てきた。

 

逆は???

 

『あなたがわたしにくれたモノ』

 

あなたはてつこを見て何をあげたつもりなんだろう?

てつこはあの人を見て何を受け取ってきたんだろう?

よくわからないや。

 

 

 

~~~追記~~~

一つ、てつ父がてつこにくれた物を思い出した。

腕時計。

今でも大切に持っている。電池は切れてしまったけど、実は飾ってある。

確か大学の頃にくれた物。

てつ父はちょいちょいこういうことをしてくれた。

だから、憎しみが薄い。

物につられている訳ではないけどそこに込められた想いを、ひねくれ者のてつこでもきちんと受け取ってはいる。

根は優しいてつ父のことを助けられなかったという重みも抱えてしまったけれども…